第70回浅間ミーティング
スピリッツ・オブ・70'sのバイク達
戸井田さんのレポートです
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会場もかわり、運営も若返った新生浅間ミーティング。70回、35周年の「スピリッツ」は70年代がテーマ。
おとーさんがバイクに夢中になり始めた時代がテーマです。おかげさまで、今回の参加車両はどれも思い出深いもの。
国産モデルに関しては、一度は乗ったことのあるものばかり。
そんな訳ですから、多少思い入れで話が偏ってもご容赦下さいね。(^_-)-☆
1・ホンダ DAX-ST70 72cc 1970年式

1969年の夏に発売されたダックス。同世代の方なら、誰でも一度は乗ったことがあるんじゃないかしら?
発売当初から、50ccと70ccの二本立て。紆余曲折をへて、最終的には82年まで生産され続けました。
キャブトンマフラーで、首にストライプがないから、このモデルはST70Zとおもわれます。この他に、アップマフラーのエキスポート(ST70EZ)ってのもあったはず。
カブ系OHCのエンジンは、70ccで6ps。当時はやり始めたミニバイクレース用のチューニングキットも沢山出され、改造の楽しさを教えてくれたモデルでもありました。
2・ヤマハ DX250 247cc 1970年式

当時のヤマハの2ストモデルは、「A」が125cc、「D」が250cc、「R」が350cc。その後ろに「X」が付けばロードモデル。「T」だったらトレールタイプ。ってことになってました。
RX 350は、「ナナハン・キラー」として有名でしたから、そっちのイメージの方が強いというか、私の周りには、350がいっぱいいました。
でも、250のDXだって、空冷2気筒で30ps.ですから、相当なもの。
「世界最強の市販レーサー」と呼ばれたTD-3のベースになったエンジンとしても有名ですよね。
3・スズキ T500 490cc 1970年式

T5というと、68〜9年頃の、ニーグリップラバーが付いたモデルをイメージする方が多い様ですが、70年代に、友人の一人が単色(確かイエローの)モデルを阿所有していました。
GT750が発売されるまでは、スズキの大排気量ロードモデルに乗っている、という事自体がマニアック。左キックの2気筒と言うだけで、オーナー以外を寄せ付けない雰囲気を持っていましたね。
いずれにしても、輸出ばっかりで、国内じゃああまり売る気がなかったんじゃないかな?速度計もキロとマイルが併記されていた様に記憶しています。
この2トーンカラーのモデルは、今回始めて見ましたが、調べてみると海外のカタログには載っているので、輸出モデルなのかも知れません。
4・カワサキ 500SS マッハV 498.75cc 1971年式

あの、「赤マッハ」です。(笑)今回のグラン・プリ。
このバイクを始めて見たときのインパクトと言ったらなかった。なにしろ、信号グランプリの王者。
3速ぐらいまではシフトアップの度にフロントを持ちあげ、もうもうたる白煙と共に飛んで行ってしまう。

そのパワーは今も健在。フロントが伸びきって、リアがスピンしてます。ダートじゃなきゃウイリー!ギャラリーも思わず拍手!
ただし、マス・ツーリング(死語?)となると、肩身が狭い。
油が飛ぶから、最後尾しか走らせてもらえず、燃費が悪いから、みんなに「また給油かよ!」といわれ・・・。
今回驚いたのは、このマッハが、第14回のミーティング。あの、大雨のデレガンスで、ハイロンの「舗装路」を駆け抜けた車両そのものだという事実。
なんと懐かしい!
5・ホンダ CB750K1 736cc 1972年式

ホンダが世界に与えた強烈な一撃が、このCB750Fourでしょう。200km/hの最高速だとか、直列4気筒だとか、油圧ディスクブレーキだとかだけでなく。
例えば、ホンダとヤマハの区別がつかない方でも、「BMWってオートバイ造ってたんだ。」というような方でも、「ナナハン」という言葉は知ってます。
二輪業界という狭い世界の話ではありますが、このモデルが世に出たことがきっかけで、つぶれた会社はどの位あるのでしょうね?
およそ単一の工業製品で、これほど世界的に影響を与えたものも珍しいと思います。
追従する者も沢山いたし、更なる性能を持つ物も沢山生まれました。それでもこれほどのインパクトを与えるには至っていません。
さんざん接した事のある、バイクではありますが、あらためて見てみるとやっぱり美しい。また乗ってみたくなるバイクです。


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